部下を育てたいのに、時間がない。忙しい管理職の育成をどう支える?
2026年8月公表の調査から考える人材育成
「部下に任せるより、自分でやった方が早い」。目の前の仕事に追われる中で、そう判断する場面はないでしょうか。管理職の育成を考える際には、指導力だけでなく、仕事を任せられる状態になっているかにも目を向ける必要があります。
調査で分かったこと
リクルートマネジメントソリューションズが2026年8月31日に公表した「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2026」では、日々のマネジメント業務で難しいと思うことを複数選択で尋ねています。
管理職の54.0%が「メンバーの育成・能力開発をすること」を選び、最も多い回答となりました。
また、プレイヤー業務も行う管理職にその理由を尋ねたところ、最多は「メンバーに知識・スキルが不足しており仕事を一任できない」の35.5%でした。
調査元は、管理職が実務を担うことでマネジメントの時間が減り、育成にも十分な時間をかけられないという循環に陥っている可能性を指摘しています。
育成への提案――仕事を「一任できる大きさ」に分ける
仕事全体を任せるのが難しいときは、部下が取り組める部分に仕事を切り取ると良いでしょう。
例えば、顧客への提案をすべて任せる前に、「必要な情報を集める」「提案のたたき台を作る」といった一部分から任せます。
その際は、何を、いつまでに、どの状態まで進めるか。どこで確認・相談するかを共有。
任せた後で全面的にやり直すことにならないよう、途中の確認点も決めておきます。
「まだ任せられない」で止めずに、「今なら、どこまで任せられるか」と考えることが、育成の具体的な一歩になります。
振り返りを、次に任せる仕事につなげる
「うまくできたことは?」「迷ったところは?」「次はどこまで自分で進められそう?」と確認し、上司からも、できていた行動と改善点を具体的に伝えます。
振り返りの目的は、次に任せる範囲や、必要な支援を決めることです。
日々の仕事を、経験を積む機会として業務の中に時間をとっていくことが大事です。
同時に、組織として業務量や役割分担を点検することも必要です。
任せ方を学んでも、上司にも部下にも余裕がなければ、実践は難しくなります。
管理職の育成支援は、関わり方を学ぶ研修と、実践できる業務環境の整備を合わせて考えたいテーマです。
現在、管理職研修を通じて、部下の習熟度に応じた仕事の任せ方、考えを引き出す問いかけ、成長につながるフィードバックを扱っています。
「任せたいのに任せられない」「育成が後回しになる」といった現場の課題について、貴社の状況に合わせてご相談いただけます。
出典:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「『マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2026』の分析結果を発表」



