「何でも聞いてね」と伝えたその後は? 新人が質問しやすいかかわり方
2026年4月公表の調査から考える人材育成
「分からないことがあったら、いつでも聞いてね」。新人にそう伝えていても、なかなか質問が出てこない。そんなときは、声をかけるだけでなく、実際に質問されたときの対応や、理解を確かめる問いかけも振り返ってみたいところです。
調査で分かったこと
産業能率大学総合研究所が2026年4月21日に公表した「2026年度 新入社員の理想の上司」では、新入社員500人を対象に調査を行っています。
理想の上司像を複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「安心して意見や質問ができる雰囲気をつくってくれる」でした。続いて、ミスをした際のフォローや、普段から部下を気にかけることが挙げられています。
今回は、この結果を出発点に、質問を受ける側のかかわり方を考えます。
「質問はない?」を、答えやすい問いに変える
「質問はない?」と尋ねても、「大丈夫です」と返ってくる。
あるあるだと思います。
その返事だけでは、どこまで理解できているのかは分かりません。
新人自身も、説明を聞いた段階では、実際に進める際の疑問にまだ気づいていない場合があります。
そこで意識したいのが、問いの力を使って、本人の理解や考えを言葉にしてもらうことです。
例えば、「ここまで聞いて、どこがポイントだと思う?」「最初に何から始める予定?」と尋ねてみます。
仕事のポイントや手順を本人に具体的に話してもらうことで、上司は理解度を確認でき、本人もまだ整理できていない点を確かめる機会になります。
答えにくそうであれば、「最初に確認する資料はどれになりそう?」など、問いを小さくしてあげましょう。
一度に多くを聞かず、本人が答えられるところから確認していくことが大切です。
答えが違っていたときこそ、考え方を聞く
問いかけに対して、期待とは違う答えが返ってくることもあります。
そのときは、すぐに正解を伝える前に、「そう考えたのは、どの部分から?」と尋ねてみます。
例えば、優先順位の捉え方が違っていた場合も、目的を理解していないのか、期限を見落としていたのかによって、補うべき説明は変わります。
本人の考えを聞いたうえで、「今回は納期に影響するので、こちらを先に進めよう」と、判断の理由まで伝えます。
理解の確認を、正解・不正解の判定だけで終わらせず、次に自分で判断するための支援につなげる。
そんな問いかけを意識したいところです。
新人・若手を育てる上司や先輩に向けて、理解度に応じた指示の出し方、考えを引き出す問いかけ、成長につながるフィードバックを扱っています。
「新人から質問が出ない」「どこまで理解しているか分からない」といった課題について、貴社の状況に合わせた研修をご提案します。
出典:産業能率大学総合研究所「2026年度 新入社員の理想の上司」
公表日:2026年4月21日
調査結果の原典はこちら



